巷で大人気のシン子ブルですが、自分で妄想したらどうなるかなって挑戦してみたら
こんなしょ〜もないネタが出たんです。子ブル大失格。

シン子ブルというにはあまりにもあまりにもなので、リベンジってことでえち絵を描いてみたんですが、
これだけだと単純に体力差・体格差で抵抗できない受けがイケイケ攻めに美味しく喰われちゃう
というありがちすぎるイメージにワタクシが満足できず、
ブルーを可愛げ無い性格にするために前置きをちょっとつけてみました。
見かけは子ブルでも中身は漢だよ!みたいな…要するにじゃじゃ馬馴らし。
まあ全然子ブルでもなんでもないんですが、見かけだけ子ぶるコスプレってことで。

最初は寸止めだったんですが、たまには子ブルをガツガツいぢめてみるのも面白かろうと
最後まで書いてみました。長ったらしい上にしつこくてくどくてゲンナリな駄文ですが、
えろ絵には結構力入れてみたヨ!





妄想劇場・子ブルに挑戦 そして挫折…

		

「この船から逃げて、どこに行こうというの?
 帰る場所なんかどこにもないくせに。
 貴方を待っている人なんか誰もいやしないよ。
 家族も友人も誰一人持たない貴方が、今更どこへ迎え入れてもらおうというつもり?」

押さえつけられた体勢のまま上から降ってくるソルジャー・シンの言葉に、
僕は頭から冷水を浴びせかけられたようだった。

彼の…言う通りだ。
帰る場所なんかない。行くところなんかない。
そんなの、最初から分かり切っていた事なのに、何故この男は
今更そんなことを言って僕をズタズタに切り裂くのだろう?
サイオンでも勝てなかった負け犬の僕を、この上わざわざ踏みにじるのだろう?
でも…仕方が無い、僕は彼にサイオンで負けたのだから。

憎い…この男が憎い。
僕と同じ力を持って生まれながら、何もかもを持っているこの男が。
憎い。
憎い。
死んでしまえばいいのに。

オマエナンカ シンデシマエ

ソルジャー・シンの絶対的なサイオンに押さえつけられた自分の中で、
何かが爆発した。

「…う…」

目頭がじんわりと熱く痛くなり、知らず知らずのうちに視界が歪む。
先程の戦闘で注ぎ込まれたシンのサイオンが、まるで巨大な龍のように
ズルリ、と音を立てて僕の中で蠢き始めたような気がした。

憎い。
悔しい。
苦しい。
…寂しい。

今まで感じたことの無い筈のそんな負の感情が、僕を侵食し始める。
長いこと封じ込めてきた筈の、もうとうの昔にどこかに置き去りにしてきた筈の、
生々しい感情の渦が、心の奥底から竜巻のように噴出してきて、僕に襲い掛かった。
これは…ソルジャー・シンの仕業なのか?!
醜い、ドロドロとした自らの心の闇に、僕は喰われていった。
自分を支えてきたちっぽけなプライドも、長く生きてきた故の虚無も、全てが粉々に砕かれてしまった。
残されたのは、むき出しにされた傷つきやすい心だけ。
守ってくれるものは、誰もいない。
僕の傍には、誰もいない。
宇宙は、僕の心の闇は、ぽっかりと広く黒くその口をあけている。

誰も
いない

僕は、この広大な宇宙で本当に一人ぼっちの異種だった。
痛いほどに、それを実感する。
分かっていた筈なのに…。
孤独に押しつぶされそうだった。

陸に放り出された魚のように、生身の僕の口はぱくぱくと酸素を求めて喘いだ。

そんな僕の心の動きを見透かすかのように、タイミングを見計らって
悪魔の囁きのようにシンの熱い息が僕の耳朶にかかる。
僕の心に出来た隙間に、甘く呪いの言葉をねじ込んでくる。

「だから…、貴方はずっと僕の傍にいればいい。
 僕と貴方は同じものだ…。」

ボク ト アナタ ハ オナジモノ

その台詞は、何故か今まで他人に言われてきたどんな台詞よりも
ズクリと僕の心の柔らかい芯を貫いた。
生まれて初めて出会った、僕と同じ、タイプ・ブルー…。

「…同じじゃない…。
 君なんかと、同じなわけがない。
 君の傍で生きるくらいなら、今すぐ死んだ方がましだ!」

だが、一瞬ぐらついた自分の気持ちを叱咤するように、僕は吐き捨てた。
この男の挑発には、乗らない。
よりにもよってソルジャー・シンの思惑などに乗ってたまるものか。
同じなわけが無い。親から愛された記憶も失わず、親から貰った名前を持ち。
収容所で何十年も地獄のような拷問を受けた経験もなく、同じ種族の筈の「仲間達」から
あからさまに敵対心を向けられ憎まれ暴行を受けたことのない彼が、
どうして僕とオナジモノだなんて言えるのだろう?
そんな絶対的な違いを見せ付けられながら、屈辱の日々を過ごせというのか!

「僕がミュウだから?君と同じタイプブルーだから?だからこの船で暮らせと?!
 …冗談じゃない!」

どこに行っても同じことだ。
僕の存在だけが、ミュウの平和な暮らしの和を乱す。僕だけが、憎まれる。
再会したアルタミラのミュウ達も、年相応とまではいかないがそれなりに年齢を経た外見になっていた。
別れたときと全く変わらない風貌の僕に、彼等の表情が驚愕で歪んだ記憶は新しい。
やはりミュウの中でも自分は異端な存在なのだ。
そんな簡単な事にすら頭の回らないこの男が、更に僕は憎らしくなった。

だが、応えるソルジャー・シンの言葉は意外な方向へすっ飛んでいた。

「僕はずっと貴方を探していたんです。
 僕がミュウの収容所を襲撃していた理由はただ一つ、貴方を見つけるためです。
 僕は貴方のデータを調べました。貴方の記憶も読んだ。
 …ごめんなさい。
 僕がもっと早く生まれていたら、もっと早く貴方を迎えに来られたのに。
 もっと早く…貴方を愛してあげられたのに。」

「…は?」

…愛?!
僕は呆気に取られてソルジャー・シンの顔を見た。
先程まで悪魔のように僕の心を完璧に打ちのめしたソルジャー・シンは、
今度は打って変わって天使のような笑顔でにっこりと僕を見る。

「だから、今までの分を取り戻すためにも貴方を一杯愛してあげますよ。」

「愛って、一体何の話をしているんだ。」

「何って、貴方を僕のおヨメに迎える話です。」

「どうしてそうなるんだ!!」

「諦めてください、僕は貴方を愛してます。貴方はもう僕から逃げられません。」

「一人で決めるなっ!君が一人で寂しいのは勝手だが、僕を巻き込むな!
 こんな船、出てってやる!!」

「もう貴方は何も心配しなくていいんです。
 こう見えても僕は独裁者でしてね。僕の決断には誰も異議は唱えません。」

「だから、ミュウの船に残って君専属のお稚児さんになれっていうのか!!
 冗談じゃない、そんな暮らしはまっぴらだ!」

「お稚児さんなんかじゃありませんよ。僕の伴侶です。」

「…伴侶???頭がおかしいんじゃないのか、君は。」

「僕は至って正気です。僕と一つになりましょう。」

「…!!!」

そんなことをあっけらかんと言い切るソルジャー・シンの言い草に
僕は先程までの絶望もすっかり忘れ、心底呆れ返った。
今度こそ明確な意思を持って伸ばされてきたソルジャー・シンの手に、僕は全力で抵抗した。
だが、先程の戦闘の名残か、あっさりサイオンで拘束されてしまう。
幾ら暴れても逃げられない。
どうして、いくらタイプ・ブルーだからといって、こんな若造に勝てないなんて…!
ソルジャー・シンはそんな僕の様子に満足したのか、クスリと悪魔の笑みを浮かべる。

「震えてますね。
 さっきまでの強気はどうしたんですか。
 この僕を色仕掛けで始末しようとしていたくせに…。
 そんなに怖いですか、僕と一つになるのは。」

「怖いものか!こんなことくらい…。」

「貴方が過去にどんなセックスを経験してきたのかも全部見ましたけれどね。
 あんなのはセックスじゃないです。
 心も体も一つになるのはとても気持ちの良いことですよ。」

「何を勝手なことを…離せ!今すぐ離せ!!」

「そんなにイヤなら逃げればいいじゃないですか。」

「うっ…。」

勿論僕は全身全霊の力を込めてシンのサイオンを破ろうと躍起になっているのだが、指一本動かせない。
全く僕の経験のないやり方で強大なサイオンを使いこなすソルジャー・シンに
内心舌を巻いたが、感心している場合ではない。
普通のミュウとも違う、人間とも違う、よりにもよって自分と同じタイプ・ブルーの
桁違いのサイオンの前に、僕は無力だった。

悔しい…こんなヤツ、死ねばいいのに…!殺してやる…!

「ああ、またそんないけないことを考えて。仕方のない人ですね…。
 でも安心して、僕と繋がればそんな悪いことも考えられないようになりますよ。
 僕が全力で貴方を幸せにしてあげますから。」

にこにこと曇りひとつない全開の笑顔でソルジャー・シンが言う。
注ぎ込まれたシンのサイオンのせいで、何一つ彼に隠すことができない。
僕の小さな思考のひとつひとつは全てシンに拾われているようだった。
体を暴かれるよりも、ココロを知られるほうがどれだけ恥ずかしいことか。
人間がミュウを忌み嫌う気持ちも、今なら判るような気がする。
記憶も、思考も、全て丸裸に曝け出された状態で、屈辱で全身が燃えるようだ。
シンは、抵抗できない僕を弄ぶのを楽しんでいるかのようだった。

細胞の最後の一つまで力を振り絞って抵抗を試みたあと…全身から力が抜けた。
いくら抗っても無駄なことだ。こうなったらさっさとこの男を満足させて、
油断したところを見計らって逃げるしかない。

僕はせいぜいソルジャー・シンを自分の体に溺れさせて優位に立とうと目論んだ。
だが、僕はその直後心から後悔することになった。






「…あ、あぁ…」

聞いたことのない甘い声が、絶え間無く無機質な高い天井に吸い込まれていく。
…僕の声だ、とそう気づくのに数秒かかった。

どうせ相手がその気なら、さっさとしゃぶって入れてソルジャー・シンを
満足させてやれば済むだろうと考えていた僕だったが、
それがいかに浅はかだったかを心底思い知らされる羽目になった。

彼を油断させるどころか、僕の方に余裕など欠片も残っていない。

サイオンで身動きひとつとれない僕を、ソルジャー・シンはまず口付けで翻弄した。
まるで大事なものをいつくしむかのように、優しく、いとおしそうに。
シンの熱い舌が僕の唇を割り、中へと侵入する。
逃げる僕の舌を捕らえ、絡めさせ、注ぎ込まれたサイオンの熱も手伝って
僕はいつしか夢中になってシンの促すまま一心にシンの舌を吸っていた。
まるで初めてミルクを舐める事を覚えた子猫のように、一度シンの口付けを知ってしまえば
もう自ら彼の唇を求めることを止めることが出来なくなってしまった。

シンの唇が僕の唇から頬、額、耳朶、首筋へと移動し始めた頃には、
僕はもうすっかり息が上がってしまっていた。

体中が熱い。
注ぎ込まれたサイオンが、体内を濁流のように暴れ回る。
シンから伝わる熱が、指先の一本一本まで浸透しながら僕をじんわりと犯していく。

こんな筈じゃなかったのに…。
殺したいほど、憎い筈の男なのに…。
悔しくて零れる筈の涙すら、シンは唇で優しく吸い上げる。
粉々に壊れてしまった僕の心のカケラを大切に拾い上げる。
シンが、自ら打ち砕いた僕のココロを、拾い上げ、繋ぎ合わせ、
生まれたての赤子のように新しい僕を作っていくかのようだった。

熱い。
シンの思念波が、僕の体を中から外から翻弄する。
黄金に輝く睫毛に縁取られた碧の瞳に、僕は囚われてしまっていた。

屈辱の涙が、官能の涙に摩り替わるまでそう時間はかからなかった。

見たくも無いのに、僕の目はシンの動きのひとつひとつに釘付けになってしまっていた。
長い収容所暮らしで、性行為を強要されたことも一方的にされたことも幾らでもあるが、
こんなに丁寧な仕草で僕に触れた者は誰もいなかった。
僕はシンの与える優しい愛撫に完全に酔わされていた。

薄いシャツを捲り上げたシンの指先が、今度は僕の胸をまさぐり始める。
ゆっくりと下りていくシンの唇が、既にツンと色づいて立ち上がっている乳首を
そっと包むと、軽く吸い上げる。
柔らかい肉に挟まれながらときおりちゅっと吸われる感触に、
感じやすくなっているそこから快感が体中に広がっていった。

「あ…」

ビクリと僕の体が弓なりに反り返り、結果的に更に自分の体をシンに自ら
押し付けるような反応に、シンが薄く笑うのが分かった。
羞恥にカッと頬が熱くなる。
シンはことさら僕に見せ付けるように舌なめずりすると、熱くぬめってざらついた舌で
胸の突起をくすぐるように舐め始めた。
シンの熱い息がかかるだけで、僕の背筋を甘い刺激が電流のように駆け抜けていく。

「あ、ぁん…」

これ以上、シンに触れられたら。
これ以上、シンに僕の中に入ってこられたら。
もう…僕は本当に彼から離れることが出来なくなるかもしれない…。

ぼやけた意識のどこかで、そんな危険信号が点滅する。
逃げなければ…。

サイオンの拘束は緩んでいたが、僕の体はまるでとろけてしまったかのように力が出ない。
全く力の入らない手で、シンの頭をどかせようと試みたが、
そんな僕の意思を見透かすかのように、シンの指は僕の下衣をずらすと
僕の体の芯をそっと撫でた。

「…やっ…、」

僕のそこは既にじくじくと痛い程に勃ち上がり、愛撫を受けるのを待ち構えていた。
シンの指が僕の先端を確かめるように指を滑らせると、まるでそれに
応えるように粘液がつぅ、と糸を引いた。
僕の反応にシンの唇の形が再度笑みを作るのを、僕は自らの胸で感じた。
シンの指は僕を優しく焦らすように、鈴口から漏れるぬめりを塗り広げながら
先端の括れをきゅう、と親指と人差し指で扱いた。

シンの体を押し返すはずだった僕の両手は、スーツに包まれた逞しい肩と
黄金色の髪に当てられたままひくひくと痙攣するようにしがみついた。

「シ…ン…ッ」

感じやすいところを弄られるその動きに、僕の体の中心は更に歓喜の涙を零す。
シンの指の動きにつれて、次第に下肢から濡れた音が響き始め、
僕は快楽と羞恥に身を捩らせた。




 


ひとしきり僕の乳首を味わって満足したのか、
シンの柔らかい唇と舌が僕の皮膚を滑りながら下へ下へと移動していく。
必死で体を捩っているのに、下半身をしっかりと押さえ込まれて
僕はどこにも逃げることが出来ない。

僕の下衣は更に引き摺り下ろされ、股間がシンの視線の元にあらわにされてしまう。
何も隠すものがない下肢を、シンは嬉しそうに見つめると、顔をそこに近づけた。
熱い息がかかる。
シンの唇の間から、そっと舌が伸ばされた。

…あ、いやだ…。
そんなところを、舌で舐められたら…っ。

「ふふ、美味しそうだね…」

そういうとシンは濡れた舌で僕の先端ををくすぐるようにチロチロと舐めた。
そんなこと、長い収容所時代でも誰にもされたことがない。
必死で動かない手でシンの肩を押し返そうと試みるが、シンの体はびくともしない。
僕の上半身は水揚げされた魚のようにビクビクと跳ねた。

「は、はな…せ、そんな、ア……ッ!」







「ブルー、ここが好きなんだ?
 じゃあここを沢山可愛がってあげるね」

先端が敏感なことを知ったシンは、そこをわざと舌で擽った。

「や、やだ、そこ、やめろぉ……んっ…」

溶けてしまいそうな甘い刺激に思わず叫んだ僕に気を良くしたのか、
シンは熱く濡れた舌で括れや先端をゆっくりと舐め始めた。

「やめ……くぅ……あぁ、ア、ぁン……」

シンの柔らかな舌の動きに合わせてじんわりと甘い快感が先端から体の中心へ走り抜け、
僕は恥ずかしさに全身をよじった。

「とても感じてくれていますね…ヒクヒク震えてる」

シンの嬉しげな声が聞こえる。

「…知るかっ…!」

「ブルー、可愛い…」

「ふざっ・・・け、ん、んンンっあぁぁ・・・」

言い終わる前にシンが僕自身に再度ちろりと舌を這わせた。

「あ、あ、やめ…っ」

僕のモノがまるで悦ぶようにピクンと震えてしまう。
羞恥で死にそうに頬が熱い。
僕はシンの舌の動きを感じないようにぎゅっと目を閉じたが、それは全く逆効果だった。

「やめ…ろっ、・・・あっ、ン・・・」

シンはまるで砂糖菓子でも味わうように、じっくりと僕を舐めしゃぶる。
先端の括れをぬめる指で捏ね回しながら、僕自身の根元から先端まで
つつ、と舌で舐め上げられ、甘く切ない感覚に僕は思わずあぁ、と喘いだ。







そんな自分の甘い声を聞きたくなくて、僕は必死になって自らの口を塞ぐ。
それなのに、シンの舌は僕の弱いところに優しく絡みつき、責め立てる。
上半身を捩るたび、パサパサと髪がシーツを打つ。
口を塞いでいるのに、鼻からは次から次へと抑えきれない甘い吐息が漏れた。

「……ン、ン……ん、……ぁふ……ぅ」 

頭を振りながら必死に耐えたが、もう限界だった。







シンの喉深くまで咥えられた後、陰茎を手で大きく扱かれながら
射精を促すように先端をちゅうちゅうと軽く吸われた。

「やっ…やめ、吸うな…、ぅあ、ぁあンっ!!」

とうとう僕は耐え切れずに、全身を痙攣させながら
ジョミーの口の中に熱い体液を吐き出してしまった。
僕の体液をシンは悦に入った表情でいとおしそうに全て飲み干した。

「…は、あ…」

激しすぎる快感と射精の余韻に、全身がひく、ひくと揺れる。
ハッハッと、自らの獣のような息遣いだけが耳に届く。
逆に目の前のシンは余裕の表情だった。

「一杯出たね。気持ち良かったでしょう?」

「…誰が…っ」

「そんな強情なところも可愛いね、ブルー」

シンが殊更楽しそうな顔で僕の額に口付けを落とす。
僕は恥ずかしくて死にそうだった。
あんなものを、シンに飲まれてしまっただなんて…。

痛いことは幾らでも慣れていた。
苦しいことも。
辛いことも。

でも、こんな…。
どんなに厳しい拷問じみた実験を受けても耐え抜いてきた筈なのに
経験したことのない未知の快楽に、僕はすっかり翻弄されていた。
まるで自分が自分じゃなくなってしまったかのようだった。
受け止めきれない感覚に、目の前の情景がじわりと歪む。

「…う…」

もう、やめてくれ。
これ以上、僕に、触らないで。

まるで無防備な子供のような叫びは、言葉にしなくても
サイオンで僕の心を全て掴んでいるシンには聞こえている筈だ。

それなのに、シンは天使のような笑顔で僕に死刑宣告を下す。

「ダメ。まだ、僕と一つになっていないでしょう?」

これ以上、僕に何をするつもりなんだ…。
もう、やめて…。
子供のようにイヤイヤと首を振るだけの僕を、シンは優しく抱きしめる。
そして、まだ呼吸すら整わない僕の体を裏返しにして、腰だけを高く上げさせた。

「…何を…するっ!!」

獣のように四つんばいにさせられた格好で、シンの指が僕の腰を鷲掴むと左右に押し開いた。

「ここも…可愛いね、ブルー…」

感極まったような声が聞こえる。
何か言い返そうとした次の瞬間、ぬるり、と熱いものが後孔に差し込まれた。

「…ひっ…」

異様な感覚に、思わず呼吸が一瞬止まる。
それがシンの舌だと認識した途端、その熱く滑ったものはぬめぬめと
僕の体の中で蠢き始めた。
僕の後孔は淫猥な水音を響かせて、シンの舌を受け入れている。

どうして、こんな…。
もう、もう嫌だ…。
たすけて…。

『ブルー、愛してます。僕を受け入れて』

宥めるように自分勝手な言葉で、シンの思念が僕の全身を包む。
そのあまりの心地良さに、思わず全てをシンに委ねたくなってしまう。
それを見計らったかのように、シンの手が僕の前に回され
既に再度頭をもたげ始めた僕のモノを優しく撫でた。
僕の両腕が上半身の体重を支えきれず、僕はなすすべもなく
腰だけをシンに高く掲げさせられた体勢のままシーツの海に沈んだ。

「ひぅっ…うっ…」

体内を舌で蹂躙され、体の芯を手で撫で回され、腰から下が
ドロドロと溶けていきそうだった。

「や、だ…いやだ…もっ、ゆる、して…」

嫌なのに、嫌な筈なのに。
シンの愛撫に、僕の体は勝手に開かれていく。
もう…どうにかなってしまいそうだ。

「おね…がい…もぅ、やめて…っ、たすけて…」

僕は今まで意地を張っていたことも忘れてシンにしゃくりあげながら懇願した。







ずるり、と僕の体内からシンの舌が引きずり出された。

やっとこの拷問が終わるのか。
助かった、という安堵に僕の体から力が抜ける。

それなのに…。

シンは僕の体を再度ひっくり返すと、僕の両脚を担ぎ上げた。

「僕と一つになって…。」

シンの息が荒い。
一体いつの間にか、シンは黒のスーツを脱ぎ捨てていた。
次の瞬間、熱く怒張したシンのモノが僕の後孔にあてがわれ、
一気に貫かれた。

「…―――っ!!!!」

シンの逞しく脈打つ男根が、僕を穿つ。
灼熱の塊を突き入れられ、体が焼けてしまいそうだった。
そうつくられていない体に無理矢理受け入れさせられるのだから苦痛があるはずなのに、
今まで経験させられてきた行為と違い、全く痛みを感じない。
シンに注ぎ込まれたサイオンのせいなのか、それとも…。

「ずっと、貴方を探してた」

うっとりと、シンが詠うように囁く。

「僕と同じ、タイプ・ブルー…」

シンの声が、サイオンを通じて僕の細胞のひとつひとつにまで響き渡る。
甘美な旋律が全身を貫き、頭がおかしくなりそうだった。

「僕の、ブルー…」

僕の欲しいのは、貴方だけ
やっと、見つけた
僕と一緒に、生きて
もう、放さない――

自分の思考なのか、シンの思考なのか、僕とシンの間の境界線があやふやになり
全ての想いがまるで雨のように僕に降り注ぐ。

乾いていたことも、知らなかった。
求めていたことすら、知らなかった。
ただひたすら、太陽のように天から降り注ぐシンの意識――

彼は、僕をずっと探していてくれていた。
僕を、見つけてくれた。
シンも、寂しかったんだ…。

ハア、ハア、と、耳元にシンの荒い息がかかる。

「僕と、一つに――」

シンの雄が僕を容赦なく突き上げる。
その都度、体内から新たな官能の波が生まれていく。
抗えなかった。
僕のサイオンが、水面に広がる波紋のように、彼に勝手に共鳴していく。

シンの逞しい腕に僕はしっかりと抱き込まれ、
彼の与える口付けから逃げられないように片方の手は僕の頭を支えている。
僕はただひたすらシンの背中にしがみつき、シンの与える快楽を受け入れた。
合わせられる唇の間から差し込まれる舌に自らの舌を絡ませ、吸い上げる。
シンの動きに合わせて体の内側から甘美な感覚が全身に広がってゆく。
全身がとろけてしまいそうだ。

「ブルー、凄い…っ!」

感極まったようなシンの声が降ってくる。

断続的に吐かれる荒い息遣いも、絶え間なく漏れ聞こえる甘い嬌声も、
混じり合ってもうどちらのものかも分からない。
シンの感じている快楽が、思念を通して僕を侵食する。







シンの魂が、僕の魂に入り込み、溶け込んでいく。

僕達は二匹の獣のように互いを貪った。
僕の体内で、シンのモノが急激に体積を増し、次の瞬間
僕の中にシンの熱い精液が叩き出されるように吐き出された。

「んっ、あ、あっあァ――っ」

シンの熱い体液を感じ、僕もあっけなく全身を震わせながら絶頂に昇りつめた。

その後もシンの蹂躙は止まるところを知らず、シンは何度も僕の体内に射精し、
僕も幾度と無く出させられた。




やっとシンが僕の体を離してくれた頃には、僕はシンに抱かれる前とは
完全に違うものになってしまっていた。
嵐のようにサイオンが混じり合った影響なのだろうか。
まるで、自分の魂の一部を持っていかれたようだった。
そして、シンの魂の一部が、僕の中に溶け込んでしまったようだった。
普通に息をしているだけなのに、シンの息吹を体の隅々にまで感じる。
僕は一人の筈なのに、一人でなくなってしまったかのようだ。
これがシンの言う、『一つになる』ということなのだろうか。
シンも…こうなのだろうか、僕の存在を彼の体の中に感じているのだろうか。

…不思議と、嫌ではなかった。
嫌ではなかったのだけれども…。

「…う…」

快感の余韻と、シンの前で全てをさらけ出されてしまった気恥ずかしさと、
何もかもで頭の中がごちゃごちゃで。
僕は不覚にも、シンの前で子供のようにべそをかいてしまった。
自分がこんな風に泣けることに、またびっくりした。
そんな感情など、とっくの昔にどこかでなくしてしまったと思ったのに…。
次から次へと、頬を熱い雫が零れ落ちる。
涙がこんなに熱いなんて、知らなかった。
やっぱり全部シンのせいだ。

「凄く、良かったよ、ブルー…」

「う、ひっく、ひっく」

「ブルー、可愛い…」

子供のようにただポロポロと涙を流す僕を、シンは優しく抱きしめる。

「もう決して貴方に寂しい思いはさせません。
 だから安心して僕のところにおヨメに来て下さい」

彼の言い草は冗談なんだか本気なんだかもう訳が分からない。
だが、有言実行なこの男言うことなら本気にしてもいいような気がした。
でも、嫌われ者の僕がこの船でどうやって安心しろっていうんだ…。

「ブルー。僕のこと、シンじゃなくてジョミーって呼んで」

「…え」

「僕のファーストネームですよ。
 ここでは皆僕のことをソルジャー・シンと呼びます。
 でも、ブルーには皆の前でも二人きりのときもジョミーって呼んで欲しい。
 貴方にだけ、僕の名前を貰って欲しい。
 貴方は僕の特別だから。」

そう言って、シン、いやジョミーは子供のようにはにかんだ笑顔を見せる。
…馬鹿馬鹿しい。
たかが名前一つで、一体何か変わるというのだろうか。
絶対に認めない。
そんな、子供みたいな約束を貰っただけで、こんなに自分の胸が温かくなるなんて。

ただ、決して認めたくないのに、彼の暖かい腕がけだるい体にただひたすらに心地良い。
まるで魔法にでもかかったかのように、僕はその腕を振り解けない。
それが、僕の答えなのかもしれなかった。







「大切にします」

…僕の負けだ…。
宝物のように何度も何度もちゅっと口付けられて、僕はもう何も言えなかった。